2010年1月16日土曜日

アラジンのストーブとウイルトン織機

久しぶりのMgr.Mです。

2~3日前、仕事を終え家に帰ると『灯油が無くなったから買ってきて』
と、嫁の声。

買って帰った灯油をアラジン君にシュポシュポシュポ。
ストーブの芯を調整し、そっとマッチの炎を・・・アラジンに青い火が灯る。
少なくとも25年は冬になるとこの儀式をしているように思う。

社内の絨毯を織っている職人さん達は、
織機を動かす前のに朝一番にアブラを機械に注し、
その日の織機の機嫌はどうかと、織機に語りかけている・・・
織機のスイッチを入れる。
この時一日で一番緊張する瞬間なのだと聞いたことがある。
これが職人である織工(オリコウ)の儀式である。
大袈裟な笑い話のようだが、本当の話である。

寒い日、暑い日、雨の日、晴れの日と、
微妙に織り上がりに差が出るこの古いタイプのウイルトン織機たち。
もっと簡単にボタン一つで製織できる量産型タフトマシンと比べると、
エアコンファンヒーターとアラジンのストーブとの違いのように思える。

アラジンのストーブと同じイギリスで発明されたこのウイルトン織機。
この会社のウイルトン織機は日本製ではあるが、
新しい物でも30年以上もコマメなメンテナンスと愛情を持って使い続けられている。
緑色に塗装され、ボルトはすべてインチサイズ。
伝統と誇りそして何よりも人間くさい味が有るように私はひそかに思っている。(この意味が判る人は泥沼人生を楽しんでいる人が多いことでしょう)

そんな織機で織りあげた私たちの作る絨毯は
ご使用頂くにも、ちょっとした手間と愛情が必要です。
お客様の足下で長く一緒に過ごして頂くために・・・・

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